【15】ワーキングウーマンの消費実態を考える

有職主婦増加に伴い、購買利便性に対するニーズが高まる

共稼ぎ世帯の増加に伴い、家庭用品の時短商品が販売好調です。

花王が昨年10月に発売した泡状洗剤「キュキュット クリア 泡スプレー」は

⾷器に直接吹きつけて、洗い流すだけで油汚れを落とすことができます。

発売から半年で計画⽐2倍の420万本を売り上げるヒット商品です。

ライオンも9⽉に「マジカ 速乾プラス」を売り出します。


⾷器の表⾯に残ったすすぎの⽔が素早く切れるのが特徴で従来製品に

⽐べて⽔切れにかかる時間を20分の1以下に短くできたといいます。

⾷器洗いに関するライオンの調査によると、洗った⾷器を布⼱で拭いて

から⽚付けるという消費者は54%いて、そのうち2割を超える消費者は

⾷器を拭く⼿間にストレスを感じているといいます。

共働きや⼦育て中の30〜40歳代の⼥性を中⼼に⼿早く⾷器を⽚付け

たいというニーズは⼤きいとみて、「マジカ速乾プラス」を商品化した

とのことです。(以上日経MJ2017年8月25日より編集)


2015年11月に実施した野村総研の生活者1万人アンケートでは、

【利便性消費】を志向する世帯が最も多く(全体の43%)、

且つ前回調査よりも増加ポイント(6ポイント増)が高いという

結果が出ています。




この調査では【利便性消費】世帯では夫婦ともに正社員として働く

共稼ぎ世帯が多いことが分かっています。(49.8%)

デフレを脱出するかしないかと言われている現状で、共稼ぎ世帯では、

購買利便性が重視されていつということです。


弊社が実施した自主調査「お菓子に関するアンケート調査」でも

食品購入に利便性を重視している主婦層が多いことが分かっています。

共稼ぎ世帯の主婦300人に聞いたところ、利便性を重視しているのは

43%にのぼりました。(大変当てはまる5%+当てはまる36%)

特に30代のフルタイム勤務での重視度が高いというのが特徴です。



食品は毎日購入するだけに、ただ単に安いというだけではなく、

買い物のしやすさも重要になってきているということです。

特に多忙な有職主婦にとってそうした傾向が顕著にみられています。

30代の若い世代での意識が高いということは将来へ向けて流通業界、

食品業界、日雑業界が取り組むべき大きなニーズと考えます。



女性の就業率が増えるにしたがって、日常の買い物に利便性を求める

主婦は今後も増加する傾向にあると考えます。


福岡県の「スーパーセンター田川店」で導入されている、タブレット付き

の買い物カートは来店時にポイントカードをかざしログインします。

店舗案内システムが稼働し、画面上で現在地モードに切り替えると、

顧客がいる場所の近くの棚に陳列されている商品の内、

買い物ポイントが通常の5-10倍付与されるおすすめ商品が表示されます。

その日のおすすめ商品をカートに入れながら迷わず買い物ができる

というわけです。

カードを開発したトライアルは将来的に顧客の好みに応じたお勧めを

するための準備を進めているといいます。


IoT技術が進展するなかで、ビッグデータを活用し、増加する有職主婦の

ニーズを取り込んだ取り組みが今後も増えていくと思います。

有職主婦の潜在ニーズを探索した取り組みが望まれます。


有職主婦の統計データはこちらを参照してください。

http://www.focusmarketing.co.jp/column20160929.html

執筆者:蛭川 速 / 2017.08.27