【10】フォーカスマーケティング

携帯型テレビが売れている

日経新聞を読んでいると興味深い記事を発見しました。

携帯型のテレビの売れ行きが好調で販売計画を

前年比2倍に増やすというものです。


以降 記事引用

=================================

パナソニック、携帯型TV販売倍増 今期国内20万台 主婦ら、風呂・台所で使用
2015/8/14日本経済新聞 朝刊


パナソニックは携帯型テレビの2016年3月期の国内販売台数を20万台と

前期比2倍に増やす計画を固めた。



~中略~


同社の携帯型テレビ「プライベート・ビエラ」シリーズは画面が10~20インチ

前後で軽量なため持ち運びやすい。今後は家電量販店のほか、シニアの顧客が

多いパナソニック系列販売店での販売も増やす。

同シリーズは一部機種に大容量の録画機がついており最長675時間分の番組を

撮りためることができる。見逃したテレビ番組を寝室や自室でじっくり観賞

できるほか移動中や出張先でも高画質で視聴できる。

子育てで忙しい主婦やビジネスマンにも好評という。

最も安い機種でも4万円前後と液晶テレビの中型機種並みだが

「従来にないテレビの楽しみ方を求める顧客の購入が増えている」(同社)。


=================================

パナソニックの商品ホームページを見ると
http://panasonic.jp/privateviera/

主な機能として

● 防水機能
● ハードディスク内蔵(録画機能)
● タッチパネル操作
● バッテリー内臓(持ち運び)
● 地デジ


とあります。使用シーンとして、


★ キッチンで調理をしながら

★ お風呂に入りながら

★ 出張中 旅行中

★ 移動中

★ 書斎で


などが想定できます。



しかしよく考えてみると

ワンセグ機能を持ったスマホやタブレットでも

同様のベネフィットは得られます。

記事によるとシニアや主婦を対象としていると

あります。

スマホやタブレットでは、設定やアプリ購入など

面倒なこと、エネルギコストが高いことが想定できます。



こうした面倒なことが不要な専用機器として位置付け

られたことが携帯テレビのヒット要因と考えます。



JEITA(一般社団法人 電子情報技術産業協会)の

民生用電子機器国内出荷統計
http://www.jeita.or.jp/japanese/stat/shipment/

によると今年に入って29型以下の薄型テレビの販売数量が

増加していることが分かります。






また総務省の消費動向調査によると
http://www.esri.cao.go.jp/jp/stat/shouhi/shouhi.html



(保有台数 右目盛 / 世帯普及率 左目盛)



テレビの普及率はピークの2008年の99.7%から微減状況を続けている中で

2015年3月では97.5%に微増しています。


世帯当たり保有数量もピークの2005年の2.52台から微減状況を続けている中で

2015年3月では2.11台と僅かに増加しています。



これらのデータから成熟期を迎えたカテゴリーの中で、パーソナルユース

携帯ユースをベネフィットとした

市場規模拡大の揺り戻し状況が仮説として考えられます。



PC、スマホ、タブレットの使用途は広く、何にでも使え、周辺機器の

領域を凌駕している状況の中で、

使用シーンを創造して需要拡大した良い事例と言えるでしょう。

代替品の脅威に対する対応策として参考にできます。
執筆者:蛭川 速 / 2015.08.14