【13】先入観からの世代考察

若者たちの飲酒事情について考える!

最近の若者たちは酒を飲まないと言われています。


私(40代)の20代の時を思い起こしても、最近の若い人は飲まなくなったと感じます。
20代若者たち特有の行動に着目して、酒にまつわる潜在ニーズを探索し、
20代に飲酒を普及させる施策の方向性を考えてみたいと思います。


まず本当に若者たちは酒を飲まないのかということから検証していきます。
厚労省の国民健康栄養調査では、飲酒習慣率について調査しています。



2012年のデータを10年前の2003年と比較してみると、
飲酒が習慣化している20代が非常に少ないことが分かります。
これは男女ともに言えることです。
他の年代と比較すると男性は最も飲んでいる50代の3分の1の
14%しかいません。女性もわずか3%です。


しかも男女とも20代は、10年前よりも減少幅が最も大きい事も大きな特徴です。

 20代:男性▲21ポイント 女性▲11ポイント
 30代:男性▲14ポイント 女性▲6ポイント
 40代:男性▲16ポイント 女性▲1ポイント
 50代:男性▲8ポイント 女性+1ポイント
 60代:男性+0.3ポイント 女性+2ポイント
 70代:男性▲0.5ポイント 女性▲0.1ポイント

全年代的に酒離れが見られる中でも若者たちのそれは顕著にみえています。



ところが一回あたりの飲酒量に関しては全く逆の傾向が見られています。
国民健康栄養調査「飲酒日の1日当たりの飲酒量」



頻度と全く逆の傾向が見られます。


男性は3合以上飲む人は24%と他の世代よりも高い比率を示しています。
4人に1人は生ビール中ジョッキ3杯以上飲むということです。
(生中ジョッキは500mlの居酒屋でが多い)
女性は男性よりも飲む量の水準が低いですが
それでも20代女性は2合以上で29%で他の世代よりも多い比率です。


そして10年比で比べてみると
男女共にヘビーユーザーの比率が高まっています。


傾向として1回あたりの飲酒量は増加しています。
男性3合以上:20%(2003年)➜24%(2012年)
女性2合以上:26%(2003年)➜29%(2012年)

3つのFactから以下の仮説を導き出します。



*********************************

20代の若者たちは、飲酒が習慣化していないが、1回あたりの飲む量は他の世代よりも多い。
飲むときには腰を据えてガッツリ酒を飲む人が増えている

*********************************


正確には2つの設問のクロス集計を見ないと言えませんが、
1つの仮説として、若者の飲酒傾向が読み取れます。

次に若者たちの酒に対する意識を見ると他の年代と大きく異なることが分かります。
2012年9月に読広が実施した生活調査です。
「お酒についてあてはまるものを教えてください」




意外にも「お酒を飲むのが好きだ」比率が高い事がまず言えます。
男女ともに65%です。

さらに、
「お酒そのものよりも飲んでいる時が楽しい」では
男性44%、女性56%が「あてはまる」と選択しています。

そして
「あまり酔わないようにしている」では
男性35%、女性38%が「あてはまる」と選択しています。

この傾向は他の年代には見られない傾向で20代若者の特徴と言えます。

これらから
20代にとっての飲酒は、コミュニケーションを楽しむためにツールとして
位置付けられていることが類推できます。酒そのものよりも、その時間を
楽しむということです。

こうしてみると20代若者たちに飲酒機会を増加させるには

*********************************

  飲酒による楽しさを醸成する広告展開と、新たな飲酒シーンの創造

*********************************

が求められると考えます。



更に情報探索すると、楽天リサーチが2012年5月に実施した
「20代のアルコール事情に関する自主調査」を見つけました。
この中にアルコールに関する意識を問う設問があります。



注目すべきは


20代男女ともに他の年代よりも比率が高い
「お酒は強いにこしたことはない」
「お酒が弱い・飲めない人は損している」
という設問です。

ここから「お酒に強くなりたい」というニーズが浮かび上がってきます。
お酒を飲めないことによるデメリットを認識した上で、
酒と上手く付き合っていく、活用していきたいという意識があるのではないかと
考えます。


*********************************

 飲酒の楽しみ方、飲み方を啓蒙すること

*********************************

に若者の飲酒頻度を向上させるポイントがあると考えます。


以上、どちらかというと酒に飲まれてしまうことが多い私ですが
20代若者たちの飲酒頻度向上の方向性について考察いたしました。




◆2次データを活用した20代若者世代の考察についてセミナーを開催します。

*********************************

固定観念を覆す!ヒットに繋がる潜在ニーズを掴む

若者の意外な意識と行動セミナー

消費行動・脳科学から見出した!若者世代の大胆仮説

*********************************

2015年2月20日(金) 16:00-18:00 受講料10,800円


詳細はこちらまで

執筆者:蛭川 速 / 2015.02.13