【13】先入観からの世代考察

中古車を買わなくなった若者たち①

先入観・固定観念からの世代考察シリーズの第5弾です。
今回は若者の嗜好やお金についての先入観を検証していきたいと思います。

マスコミ等でよく言われている事ですが、
最近の若い人は煙草を吸わない、お酒も飲まない、車も持たない・・・
と比較的おとなしい印象を年長者は認識しているようです。


これまでのアプローチ通り、先入観を検証する統計データを探索し、
10年前の比率と比較してみたいと思います。



まずはタバコと酒です。

厚労省では国民健康栄養調査を毎年実施し、
喫煙の状況や飲酒状況についてのアンケート結果を集計しています。

まずタバコですが、
平成25年現在習慣的に喫煙している20代は男性36%、女性13%と低率です。
10年前の平成15年は男性が過半数の56%、女性が19%です。
男性は、2人に1人であった喫煙率が、3人に1人となり、大幅に減少しています。




一方酒はどうでしょうか?
同じく国民健康栄養調査から見てみます。
尚、飲酒状況については2015年1月28日現在のHPに掲載されていませんので
平成24年のデータで比較しました。



週1回以上飲酒している人の比率を比較します。
男性は平成15年43%だったものが、平成24年には35%に低下しています。
女性も23%から16%へ低下しています。
タバコ程ではありませんが、飲酒頻度も後退しているのが分かります。

10年間で若者の健康意識が高まったと考えることができます。
タバコは明らかに有害ですので、健康を配慮する若者が敬遠しだしたという
ことで説明がつきます。


酒も有害と言えば有害ですが、少量であれば、さほど害がないと考えられます。
(私が酒好きなので、そう思いたいだけかもしれませんが・・・)


飲酒頻度減少は何か他の要因があるのではないでしょうか。

例えば時間を過ごす手段の変化や、コミュニケーションの多様化が考えられます。



タバコ、酒、両方の摂取が低下した要因として、「お金がない」ことが考えられます。

そこで、ここ10年の給与水準を比較してみました。
国税庁の調査によると以下の通りです。



大幅に賃金水準が低下したと思いきや7-10万円程度の減少です。
しかも女性25-29歳は微増しています。


ただ月に換算すると5800円~8300円ですので、タバコひと箱400円とすると
毎月13千円ですから切り詰めたくなる気持ちは理解できます。
10年前の平成15年はタバコの価格は280円でしたから値上げも大きく影響していると考えます。


お金繋がりで貯金についても調べてみました。最近の若者の傾向として
あまり消費せずに貯金好き というイメージもあります。


金融広報中央委員会の調査結果によると7年間と比較すると、貯蓄がある世帯
(20代単身世帯)の比率が減少していることが分かります。


所得減少と大きく関連があるかと思います。イメージと現実は違うものです。
平成19年に貯金がある若者世帯は約7割ですが、平成26年には約5割まで低下しています。



最後に自家用車の普及率について見てみましょう。
内閣府の「消費動向調査」からのデータです。


全体で見ると乗用車普及率は平成17年から15ポイント減少し、平成26年52%まで
低減しています。


やはり車は不要と考える若者が増えているようです。


ただ新車・中古車別にみてみると、新車の普及率はほとんど変わりませんが、中古車は10ポイントの減少です。

中古車でも「とにかく車が欲しい」という風潮があったものが、

本当に必要な人、好きな人だけが車を保有しているという状況だと考えられます。

次回「中古車を買わなくなった若者たち②」では
自動車の保有意識の背景となる
若者特有の意識について考察していきたいと思います。




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執筆者:蛭川 速 / 2015.01.28