【16】世代研究

ドン・キホーテの好業績の要因を分析する(2)

前号でドン・キホーテの輝かしい実績推移を見ましたが、2014年6月期の
実績にフォーカスすると

売上高612,424百万円 前年比7.7%増
営業利益34,292百万円 前年比5.9%増

となります。(以上ドンキホーテホールディングス)


商業動態統計の月次レポートをドン・キホーテの2014年6月期と合わせて
算出すると、大型小売店合計(百貨店+スーパー)で売上高前年比
2.2%増となります。

商業動態統計はこちら

突出したドン・キホーテの好業績が伺えます。

好業績の要因について、アニュアルレポートでは、トップページで

「顧客最優先主義を企業原理とした業態創造企業として、お客さまに
支持していただける店舗づくり実現に向け、さまざまな施策に
取り組んだことから・・・」(引用部)

としています。



店舗フォーマットとして、オンリーワン業態の「ドン・キホーテ」を
主軸としながら、「ピカソ」や「驚安堂」などの小型店、郊外で
ファミリー層をターゲットとする「MEGAドン・キホーテ」まで
商圏特性や地域のお客さまニーズに合わせてフレキシブルな出店を
している、ということです。


商品分類別売上高増件要因分析によると
消費税増税に伴う価格施策を講じた「食品」「日用雑貨品」が全体を牽引
していることが分かります。






消費増税に備えて、生活必需品を中心に品揃え強化と価格競争を徹底
したことによる駆け込み需要を獲得した成果と考えることができます。

ただ低価格戦略で収益構造が成り立っているのには、低価格で誘引した
来店客のクロスセル(ついで買い)があると考えます。

もともと生活者の計画購買率は低く、4割程度は非計画購買
(買うつもりのなかった商品を購入する比率)といえます。


(マクロミルHP QPRを活用したショッパー行動分析セミナー より引用)

そのニーズを店舗でどう顕在化させるかがポイントになります。
低価格商品で来店客を促し、非計画購買ニーズに応える品揃えで
需要を創造していく、そのような組織力がドン・キホーテには
あるということです。具体的には圧縮陳列やPOPの量と質、
敢えて同一カテゴリーでゾーニングしないレイアウトなど
が相当します。

買うつもりは全くなかったものを購入してしまう、皆さんも
経験があると思います。
52回のメルマガでお話した「上り情報」脳の神経伝達回路に合致した
販売方法であることが分かります。



52号Weekly Focusより飲用
以下本文より抜粋 *************************
脳の仕組みにはバーチャル情報だけで完結し得ない、リアルとバーチャルの
双方向システムのようなものが存在する。
脳の神経伝達回路には、感覚器官から入力され五感から脳へと至る
「上り情報」、そして、脳がそれを咀嚼・制御・処理し、とるべき所作と
行動を促すべく、筋肉などの末端へ送り込む「下り情報」がある。
*********************************


Weekly Focusバックナンバーはこちらより

そしてそれを実現しているのはドン・キホーテ独特の陳列と権限移譲による
現場従業員の品揃え力があります。この部分はドン・キホーテの大きな
強みと言えます。

次回は財務諸表から見るドン・キホーテの課題と
業務課題について触れていきます。
キーワードは「強みが課題となる」です。


________________________________

★ フォーカスマーケティングでは仮説提案営業を活かした法人営業研修を提案しています。

 詳しくは こちら ↓ をご覧ください。

 【 データを活用した仮説提案営業研修 のご案内 】


★ You Tube でも仮説提案営業について解説しています。コンパクトに5分にまとめています。

 詳しくは こちら ↓ をご覧ください。

 【 仮説提案営業の勧め 】

 【 業界分析の進め方 】

 【 企業分析の進め方 】





執筆者:蛭川 速 / 2014.12.11