【9】2次データを読み込む

缶コーヒー飲用率低下の要因を分析する

缶コーヒーの飲用率が低下しています。今回は2次データからその要因を探ってみたいと思います。

My Voiceの調査によると、缶コーヒーを飲む人の比率が減少しています。4年前の2010年と比較すると10ポイント以上減少しています。


2014年3月:72%
2013年3月:75%
2012年3月:79%
2011年3月:82%
2010年3月:83%
(数字は「缶コーヒーを全く飲まない」と回答した人以外の比率)
http://www.lisalisa50.com/research20140415_6.html


●何が缶コーヒー飲用率に影響しているのでしょうか?

コーヒー自体の需要は増加しています。全日本コーヒー協会の統計資料によると2013年の国内消費計は44.6万トンと、2012年と比較して4.3ポイント増加しています。

セブンカフェをはじめとしたコンビニコーヒーが貢献していることは確かです。コンビニで缶コーヒーを購入する代わりにコンビニコーヒーを購入するという購買行動がとられていることは考えられます。

昨年末に記述した弊社コラムを参照ください。
それ以外には、どんな要因があるでしょうか?

私が銀行員だった20代の頃、外回りで軽自動車に乗りながら1日に2本以上缶コーヒーを飲んでいました。タバコを吸いながら。缶コーヒーとタバコとの関連があるかもしれません。


●喫煙率との関係性を検証する

タバコとコーヒーの相性はいいと言われています。それこそ20年前には煙草を吸いながら缶コーヒーを飲むという姿を街中でよく目にしたものです。
グーグルトレンドで「コーヒー」と「タバコ」を検索してみると、非常によく似た曲線を描いています。


「喫煙率が低下すると缶コーヒー需要も低下する」という仮説が浮かび上がります。

My Voiceの事例紹介にちょうど良い調査結果を見つけました。
2010年の調査で少し古いですが、男性喫煙者が「週に3~4本以上缶コーヒーを飲む」比率が49%に対し、男性禁煙者は25%、喫煙未経験者は23%となっています。
女性は全体的に缶コーヒー飲用頻度が低いですが、女性喫煙者は18%、禁煙者は13%、喫煙未経験者は11%となっています。
男性の喫煙者比率の推移をみると、平成25年は32%ですが、4年前の平成21年は39%でした。7ポイント減少しています。
http://myel.myvoice.jp/user_data/pdf/case4.pdf


喫煙比率と缶コーヒー飲用率には一定の相関があると言えそうです。缶コーヒーの飲用率が低下しているのは禁煙という風潮と社会環境の変化に影響を受けているということと考えられます。


●糖尿病やメタボとの関係

他にも糖尿病や糖尿病予備軍による予防医療に対する意識が高まり、缶コーヒーの飲用を控えるというのも影響がありそうです。

平成24年の厚労省「国民健康・栄養調査」によると糖尿病が強く疑われる人は950万人で、5年前の平成19年の890万人よりも60万人増加していることが分かります。
http://www.mhlw.go.jp/file/04-Houdouhappyou-10904750-Kenkoukyoku-Gantaisakukenkouzoushinka/0000032813.pdf

糖尿病の有病者数は平成23年270万人と推計されており、3年前の平成20年の237万人よりも増加しています。
http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/kanja/11/dl/toukei.pdf

缶コーヒーの飲用と糖尿病罹患率に相関関係があるかどうかは分かりませんが、意識として敬遠している傾向は見られるかもしれません。
そういう意味もあってか缶コーヒーの選定基準では「無糖・微糖などの糖類の量」40%、「タイプ(ブラック、カフェオレ、マイルドなど)」40%と上位にランクされています。(My Voice缶コーヒーの利用に関するアンケート調査(第7回)より)
http://myel.myvoice.jp/products/detail.php?product_id=18801



弊社では2次データを活用した仮説設定の支援をしています。ご興味ある方は

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執筆者:蛭川 速 / 2014.04.24