【9】2次データを読み込む

コンビニコーヒーのヒット要因を考える _ 2

前回に引き続き、コンビニコーヒーのヒット要因をデータから探っていきたいと思います。
コンビニエンスストアでドリップ式レギュラーコーヒーがヒット要因として以下の3つの仮説を考えてみました。


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① スターバックスなどのコーヒーショップの売上を奪取した
② 缶コーヒーの売上を奪取した
③ インスタントコーヒーの売上を奪取した
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前回は「②缶コーヒーの売上を奪取した」に関してデータ検証はできない、と言いましたが、朝日大学マーケティング研究所の調査によると、自動販売機の缶コーヒー、コンビニの缶コーヒーは、コンビニのテイクアウトコーヒーを利用するようになって利用が減ったコーヒーとして、圧倒的に打撃を受けていることが分かりました。



また2013年12月10日の日経新聞朝刊で、以下の記事が掲載されていました。
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サントリーフーズの土田雅人社長は「いれたてコーヒーはコンビニ店頭の販売に5%以上のマイナス効果がある」と指摘。業界では2013年の缶コーヒー販売で前年比2%減を見込む。
 首位ブランド「ジョージア」を擁し、首都圏などを担当するコカ・コーライーストジャパンの1~11月の販売量は前年同期比5%減
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やはり缶コーヒーへの影響が一番深刻なようです。

次に仮説③ですが、全日本コーヒー協会によると、2013年1月から9月までの国内消費量は、2012年同時期と比較して、レギュラーコーヒー(RC)で5%増加、インスタントコーヒー(IC)で2%増加しています。



これを見る限り家庭や職場内で飲用されるインスタントコーヒーの影響は少ないように思われます。

そればかりかレギュラーコーヒーも増加しており、計算すると昨年2012年1~9月と比較すると2013年1~9月は、9,648トン増加しています。コーヒー1杯淹れるのにはレギュラーコーヒーが10g必要ですから、9億6480万杯増加したという計算になります。今までの需要にコンビニ需要を上乗せしてもお釣りが来ます。(セブンイレブンの年間目標は4億5000万杯、仮にローソン、ファミリーマートがセブンイレブンと同数販売したとしても、9億杯となりますので、同期間の数量は6億7500万杯となります)
ということは、全体では増加しているコーヒー需要の構成が変化しているとみるべきです。
低価格帯をコンビニコーヒーが独り勝ちし、ポジショニングが不明確な缶コーヒー、ファストフードや喫茶店は淘汰されていく。ということではないでしょうか。
一方で「コメダ珈琲店」やドトールコーヒーの運営する「星乃珈琲店」などのフルサービス型の喫茶店は、好調です。
私も「コメダ珈琲店」「星乃珈琲店」ともに利用しましたが、味わい深いコーヒーと、落ち着いた雰囲気で、充実した時間を過ごすことができました。

既存の缶コーヒーやコーヒーショップ、従来型の喫茶店は、コンビニコーヒーとの差別化をいかにして構築するのか?マーケティングの基本である「STP(セグメンテーション・ターゲティング・ポジショニング)」から見つめ直すことが重要だと考えます。


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執筆者:蛭川 速 / 2013.12.25