【9】2次データを読み込む

シニア世代の需要を取り込む ②シニア世代のスマホ活用

シニアのデジタル化が進展しています。
IMJによるとスマホ所有率は60代22%、70代14%としています。さらに今後も増加傾向が予測されており、2年後に60代29%、70代22%となるそうです。

一方で国民生活センターの調査では60代7%と低率であります。


これは調査手法の違いが如実に現れた結果と考えられます。国民生活センターの調査手法が確立標本に基づく郵送法であるのに対して、IMJはインターネットリサーチのモニターを使用しているので比率の差異があったと思われます。調査時期はIMJが2013年8月、国民生活センターが2012年10月です。
約1年の違いがありますので、ひょっとしたら時期の差異も考えられますが、IT関与の高い、普段からITを使用している人の中では2割の人々が使用していると踏まえて数値を読み込む必要があります。

いずれにしても60代の1割から2割存在するスマホユーザーを仮想デジタルシニアとすると、デジタルシニアはどのような使用特性を持っているのでしょうか?

IMJでスマホの満足度を聞いた場合25%が満足している、不満が9%と回答しています。

調査から使いこなし度と一定の相関がみられており、デジタルスキルの高い人がスマホを活用して生活を充実させているシニアが一定数存在する様子が窺えます。

注目したいのは、満足している人の57%が「iPhone」を使用しているということ、不満の20%が「らくらくスマホ」であるということです。

これは元々デジタル商品に対する関与が高い人が「iPhone」を選び、使いこなすことによって満足度が向上するという関係も考えられますが、他の年代の「iPhone」に対する満足度をみると、その直感的な使い易さ、ユーザーインターフェイスの高さがスマホ初心者にも支持されたことから、シニアでも使いこなせる機能的充実度が受け入れられていると考えることの方が自然です。

日経パソコン調べ。2013年8月22日「スマートフォン・タブレット満足度ランキング」

ここにシニア向け商品開発のポイントがあります。「らくらくスマホ」のように、いかにも「お年寄り向け〇〇」とするよりも、若い人が使いこなしているスマホを持ちたいという欲求にミートさせているという点。誰も簡単にiPhoneの世界観を体感できる。他の商品カテゴリーにも水平転換できるのではないでしょうか。

最後にスマホを利用して良かった点として、満足している人の事項をみると、「調べものがスムーズにできるようになった」「様々なアプリが使えるようになった」「カメラが簡単に使える」などスマホの一般的なベネフィットを享受していることが分かります。
デジタルシニアは若年層と同じiPhoneを使いこなし、同じような使い方をしている希少な存在であると考えることができます。

【まとめ】
①デジタルシニアは60代の中で2割存在しているスマホユーザーの中で満足している25%、全体の5%程度存在すると考えられる。(スマホユーザーを10%とすると、2.5%)
②デジタルシニアのデジタル行動は他の年代と変わらず、いつでもどこでも情報収集、アプリ利用と幅広い用途に活用している。
③シニア用の「らくらくスマホ」よりもiPhoneが受容されている。iPhoneが受容されている要因を考察しシニア向け商品開発に活かすことができる。



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執筆者:蛭川 速 / 2013.10.16