【4】団塊シニア男性の消費特性

①家計調査から60代世帯の消費の特徴をみる

団塊世代とは堺屋太一氏が1976年に発表した小説『団塊の世代』にて使われてから一般化した世代の名称。第一次ベビーブーム(1947 年~49年)に生まれた世代を指す。この間に生まれた人達は現在62歳~65歳(2012年10月)で、定年後も再雇用制度を活用していた人達がいよいよ 完全退職し始めるということで、その市場規模、消費ポテンシャルの観点から大きな注目を集めている。図5の通り2011年10月現在の人口は他の年代と比 較して非常に多く、団塊世代が属する4年代で合計870万人を超える大きなボリュームである。

【図5】


団塊世代を含むシニア層の消費実態について家計調査を分析する(表1参照)。他の世代よりも「食料」「光熱・水道」「保健医療」「教養娯楽」「その 他消費支出」が突出して高いことが分かる。(平成23年家計調査を世帯人員で除して一人当たり消費支出をもとめた)

【表1】

「食料」については世帯人員が少ないことから効率が悪いことがひとつの要因として考えられるが、中分類まで見ると、「肉類」よりも「魚介類」の比率が高まり、「野菜・海藻」の消費が高い事が分かる。健康に気を使い始める年代の特徴として納得いく事象であると言える。

【表2】

「その他消費支出」の中には「交際費」が含まれており、冠婚葬祭の祝い金などが増加していることが要因として考えられる。(表3参照)

【表3】

定年退職によって生活が大きく変化する中で、消費そのものの在り方も他の世代よりも特徴的なものがあるだろとうという仮説の元に多方面から分析を試みていきたい。

執筆者:蛭川速 / 2012.10.29