【1】マーケティング仮説の重要性

④コモディティ化が進む現代マーケティング

デフレ時代、低成長時代の日本国内市場において、画期的な新商品は生まれにくい環境にあります。

年末に毎年行われるヒット商品番付をみても、商業施設や観光施設など本当に商品番付なのか?と思わせる内容が多く、中には芸能人の固有名詞を出しているものまで見られます。

モノ(商品)が溢れ、多くの人々に一通り商品が行きわたった状態の中では、機能や品質など商品そのものによる差異ではなく、価格を下げることの以外に、差別化することが困難になっている状況(=コモディティ化)にあるといえます。

このようなコモディティ化が進展した商品カテゴリーにおいては、いかに新たな切り口によるカテゴリーを創造できるかが求められています。


新たなカテゴリーを創造していくには、現実の顧客の状況を起点にした精度の高い仮説を生み出すプロセスが有効となります。

ファミリーマートやローソンなど大手CVSではスイーツに着目し、数々のヒット商品を生み出しています。「プレミアムロールケーキ」など特定のヒッ ト商品はありますが、コンビニスイーツという新しい商品カテゴリーを創出し、消費者にベネフィットをもたらしたことは、大きな意義があります。

コンビニスイーツは、誰が『顧客』であり、どのような『ニーズ』に着目したことによってヒット商品となり得たのでしょうか?またそのニーズをもたらした『社会的背景』にはどのような事象があるのでしょうか?

ユニクロは世界的なブランドとして展開していますが、ユニクロの成功要因として、どのような社会的背景のもとに、どのような顧客のどのようなニーズを捉えたのでしょうか?

ノンアルコールビールがヒットしています。酔わないビールに求めるもの(ニーズ)は何でしょうか?どのような背景があるのでしょうか?

これらの疑問について、仮説思考で考えていきたいと思います。

執筆者:蛭川速 / 2012.08.17